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行政書士と司法書士と弁護士、資格毎に職域(仕事)の違いを比較!
行政書士と司法書士と弁護士の違いは?と聞かれたらはっきり答えられる方は少ないと思います。ドラマでよく見かける弁護士はなんとなく仕事のイメージが湧くかもしれませんが、行政書士と司法書士についてはさっぱりわからないと言った方も多いのではないでしょうか。
今回は、最も混同しやすく違いが分かりづらい3つの法律資格について、資格毎にどのような仕事が出来てどのような違いがあるのかを、比較しながら見ていきたいと思います。
この記事の目次
行政書士
行政書士の主な業務
- 官公署に提出する書類の作成(飲食店営業許可など許認可の書類など)
- 権利義務に関する書類の作成(売買・賃貸借・法人の議事録など)
- 事実証明に関する書類の作成(車庫証明・資格証明など)
行政書士は官公署に提出する書類の作成、事実証明・権利義務に関する書類の作成代行を行う国家資格です。書類作成のプロフェッショナルとして、古くは「代書屋」と称されていました。ごく一部ですが行政書士が作成出来る書類の一例を記載しておきますので、まずは眺めて見て下さい。
■行政書士が作成出来る書類の一例 | |
カテゴリ | 書類 |
官公署への提出書類 |
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権利義務に関する書類 |
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事実証明に関する書類 |
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官公署(役所等)向けの書類は、一般の方では内容を理解して自力で作成するのは中々骨が折れる作業です。書類作成を「誰かに代わって作成して欲しい・相談に乗って欲しい」そんなニーズに、プロの技術で応えるのが行政書士です。
扱える書類は1万種類を超えるとも言われているので、カバー出来る範囲が広く、ビジネスの裾野が大変広いのが特徴と言えるでしょう。内容もケースバイケースなので、行政書士は顧客の置かれた状況をうまく汲み取って書類の作成を行います。
許認可関連は次々新しいジャンルが登場しており、例えばドローン関係や民泊など普段何気なくニュースで話題になっている事柄に、行政書士としてのビジネスチャンスが眠っています。
不服申立ての代理権を持つ特定行政書士とは?
■特定行政書士になるには?
日本行政書士会連合会が実施する「特定行政書士法定研修」を修了(全講義の受講及び考査に合格)する必要があります。特定行政書士は”行政書士が作成した” 官公署に提出する書類に係る許認可等に関する行政不服申立てに係る手続の代理が行える事となりました。
日本行政書士会連合会が実施する「特定行政書士法定研修」を修了(全講義の受講及び考査に合格)する必要があります。特定行政書士は”行政書士が作成した” 官公署に提出する書類に係る許認可等に関する行政不服申立てに係る手続の代理が行える事となりました。
従来、行政書士は自分が依頼を受けた許認可申請の結果について書類が不許可と判断された場合、行政庁の処分に不服があったとしても依頼者の代理人として争うことは出来ませんでした。これらは今まで弁護士しか出来ない仕事だったのです。
行政書士が作った書類なのに不服申し立ては弁護士に頼まないといけないという、なんともねじれた状況だったのですが、平成26年の行政書士法の改正により、特定行政書士ならば依頼者に代わって許認可申請の結果について、争うことが可能となりました。
行政書士は行政手続きのプロですから、行政処分に不服がある場合には真っ先に相談する相手として最適です。新設されたばかりですが、ビジネスの幅を広げる意味で特定行政書士は注目されており、平成27年度の修了者は2,428名に登ります。
行政書士の特徴
- 扱う書類が多いので幅広い分野の顧客を確保出来る
- 官公署向けの許認可関係の書類に強みを持つ
- 許認可は新しいビジネスが次々生まれてくる分野である
司法書士
司法書士の主な業務
- 商業・不動産登記
- 供託業務
- 成年後見に関する業務
- 簡裁訴訟代理関係業務
- 遺言・相続に関する業務 など
司法書士は法務局への提出書類や、裁判所への提出書類の作成を行う国家資格です。弁護士程ではないものの揉め事・紛争にもある程度突っ込んだ仕事も可能です。また、行政書士と扱う業務が一部重複しているのですが、この点は後ほど詳しく解説しています。
商業・不動産登記
司法書士が扱う業務の代表格は、商業登記・不動産登記の手続きです。商業登記とは、会社を設立するときに法務局(登記所)の登記簿に、会社の重要事項を記載する事を言い、登記をしないと会社の存在が法的に認められませんので必須の手続きとなります。
登記の手続きでは、登記申請書・定款・同意書・決議書などに加え、添付書類も含めると相当な物量になります。もし、設立登記にかかる手続きを自分一人で行ったとして、不備が見つかって再作成となった場合は、心がポッキリ折れると言って良い物量です。
不動産登記は、土地の売買・相続・贈与によって不動産の所有者(名義)が変更された場合や、所有者が引越などで住所が変わったり、結婚して姓が変更になった場合に登記簿上の住所や氏名の変更を行う事を指します。
このような登記申請は司法書士が代行出来ます。会社設立や不動産登記は、大きなお金が関わるため非常にシビア(厳密)な手続きですから、専門家である司法書士が求められると言う訳です。
供託手続業務
供託手続には「弁済供託・担保保証供託・執行供託・保管供託・没取供託」と種類がありますが、最も身近な「弁済供託」の例を解説します。
大家さんから突然来月から家賃を値上げすると通達があったとします。大家さんは「値上げした家賃じゃないと受け取らない!」と息巻いています。全く納得が出来ませんが、家賃を支払わない訳にも行きませんから「弁済供託」を司法書士に依頼します。
司法書士は値上げ前の家賃を供託所(法務局)に預ける事であなたに滞納の意思がないことが明確になりますので、家賃滞納で法的措置を受ける心配はありません。弁済供託は大家さんが突然亡くなられて、家賃を支払うべき相手がいないケースでも活用されます。
成年後見に関する業務
判断能力の不十分な方を保護する制度として、成年後見制度は平成12年4月にが開始されました。本人に代わって財産管理だけでなく、身上監護に関する様々な法律事務を行う制度です。
例えば、認知症や精神障害などで判断能力が不十分となった場合、言われるがまま不必要な契約を結んだり、いつの間にか不動産が売却されてしまったと言ったトラブルが懸念されますので、成年後見人がサポートする訳です。
成年後見人は親族がなる場合が多いですが、司法書士・弁護士など第三者後見人が選任される割合が増加しています。成年後見制度に初期から積極に取り組んで来た事や、組織的に不正を自浄する体制を構築している事から、特に司法書士の占める割合が多くなっています。
成年後見人は、高齢化が進む日本で益々求められる業務です。
簡裁訴訟代理関係業務
簡裁代理認定司法書士は、請求訴訟額が140万円以下の民事裁判を扱う簡易裁判所における民事事件において、民事訴訟手続・支払督促の手続等の代理が認められています。良くCMで耳にする過払い金の請求ですが、実は140万円なら認定司法書士に依頼する事が可能なのです。
簡裁代理認定司法書士になるには司法書士の資格を取得した方が、日本司法書士連合会による研修を修了し、事実認定の手法や立証能力や弁論および尋問技術を問う、簡裁訴訟代理等能力認定考査を受験して合格する必要があります。
認定率(合格率)は60%~70%となっていますので、司法書士試験をクリアできる方ならばそれほど高難易度という訳ではありませんから、多くの司法書士が簡裁代理認定司法書士に認定されています。
弁護士はどうしても大型の訴訟案件に回りますので、数が多い少額の訴訟案件は司法書士のビジネスチャンスと言える訳です。過払い金の請求の業務を主軸にビジネスを展開している司法書士も存在します。
遺言・相続に関する業務
誰しも避けて通る事が出来ない相続ですが、以下の通り自分で全てを完遂するのはかなり大変な作業となります。ご自身で手続出来る事もありますが、細かい手続きを入れるとやることが盛りだくさんです(長男、相続人は大変ですね・・・)。
■遺言・相続に関する手続きの例 | |
1.生前の手続き |
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2.死後の手続き (自分で行える手続き) |
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3.死後の手続き (司法書士に依頼すると楽な手続き) |
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「1.生前の手続き」は遺言書の作成相談及び依頼です。遺言には「自筆証書遺言」と「公正証書遺言」があり、自筆証書遺言は文字通り自分で遺言を作成しますが、司法書士にアドバイスを求める事で、法的に遺言書の要件を備えたクオリティのものを作成する事が可能となります。
公正証書遺言は、公証役場の公証人が遺言内容を筆記するので誤記、法的な不備を防ぐことが可能です。偽造や変造のリスクが無く、公証役場で保存されるため紛失のおそれがないと言ったメリットがあります。
このようにメリットの多い公正証書遺言ですが、作成する際には必ず2名以上の証人の立ち会いが必要になります。司法書士事務所では証人を用意したり、作成の相談に乗るサービスを提供するビジネスを展開する形になります。
公正証書遺言作成は、行政書士・弁護士への依頼も可能ですが、その後に続く諸手続きの事や費用面で司法書士に依頼するのが無難と言えます。
「3.死後の手続き」については、法律と密接に関連する手続きのオンパレードですから、司法書士が活躍すると言えます。司法書士は不動産登記に関しては専門家ですので、相続で必要となる名義変更や売買等の実務に関しては強みがあります。
司法書士の特徴
- 登記に関する手続きに強い
- 準法曹の立場で訴訟代理を担う事が出来る
- 遺言・相続に関する手続きに強い
行政書士と司法書士の違いをピックアップ
ここまでの解説で行政書士と司法書士の持つ強みや特徴についてなんとなく把握されたかと思いますが、行政書士と司法書士は一部業務で重複していますので「こんがらがってしょうがない!」という声を耳にします。ここでは両者の仕事(作成出来る書類)について違いをもう少し明確にしてみたいと思います。
行政書士の扱う事が出来る書類は法律上の分類としては2種類に大別されます。
■行政書士が作成可能な書類 | |
1.許認可申請に関するもの | 飲食店営業許可・旅館営業許可・建設業許可 など |
2.権利義務又は事実証明に関する書類 | 遺産分割協議書・遺言書・定款・議事録 など |
「1.許認可申請に関するもの」とは「営業して良いですか?」「使って良いですか?」「始めて良いですか?」と言ったお伺いを立てるための申請書類です。許認可の数は大変多く、官公署向けの書類が占めています。許認可に関しては、行政書士の独占業務とされている業務が沢山あります(例外もあります)。
対して許認可以外の書類は「2.権利義務又は事実証明に関する書類」に分類され、こちらにカテゴライズされる書類の数も大変多いのですが、例えば会社設立時の「定款」については、行政書士でも司法書士でも作成する事が可能です。
行政書士と司法書士どちらでも作成出来る書類が有る、この点が両者の境界をややこしくしています。会社設立と相続については、行政書士・司法書士共に扱う事が可能な業務がありますので比べてみましょう。
■会社設立に関する業務 | 行政書士 | 司法書士 |
定款(ていかん)の作成 | ||
公証人役場での認証手続き | ||
会社設立の登記手続き | ||
会社設立後の変更・移転等の各種手続き |
■相続に関する業務 | 行政書士 | 司法書士 |
遺言書の作成 | ||
遺産分割協議書の作成 | ||
亡くなった方の戸籍謄本等を収集し、相続人の調査及び確定 | ||
相続登記 | ||
相続放棄の手続き | ||
家庭裁判所あての調停・審判の申立書の作成 |
ご覧の通り「登記」以降のプロセスについては、司法書士のみ扱う事が可能である様子が見て取れると思います。登記・相続関係については司法書士の方が一枚上手の専門家と言える訳です。
会社設立や相続関係の業務を主軸としたビジネスを展開する場合、行政書士の資格だけでは少々荷が重いため、司法書士と提携したりダブルライセンスするなどして対応出来る業務を広げる必要があると言う事になります。
逆に行政書士が出来て、司法書士に出来ない代表的な業務についても整理しておきましょう。
■行政書士が出来て司法書士に出来ない代表的な業務 | |
官公署向けの許認可手続き | 建設業許可、旅館営業許可、飲食業許可、宅建業免許登録、酒類販売業許可、喫茶店営業許可、旅館営業許可、産業廃棄物許可、労働者派遣事業許可、農地転用許可、介護事業申請、風俗営業許可申請 など多数 |
外国人向けの手続き | 在留資格認定証明書交付申請、在留資格変更許可、在留期間更新許可、永住許可、再入国許可、国籍取得届、帰化申請書 など |
自動車関係の手続き | 自動車登録、車庫証明、名義変更、廃車手続き、運送事業許可、介護タクシー許可、個人タクシー免許申請書、自動車運転代行業認定 など |
官公署向けの許認可については、やはり行政書士が一枚上の専門家という事になります。特に営業関係の許認可については強みを持っており、作成可能な書類の数も無数にあるため豊富なビジネスチャンスがあると言って良いかもしれません。
弁護士
弁護士の主な業務
- 法律相談・アドバイス
- 訴訟・非訟事件、行政庁に対する不服申し立て
- 法律事務全般
- 民事裁判における依頼者の代理人
- 刑事裁判における弁護人 など
弁護士の仕事内容は裁判の代理人というイメージが強いかと思いますが、示談交渉・相続・法律相談・強制執行など多義に渡ります。弁護士は法律事務に関する無制限の国家資格と言えますので、行政書士・司法書士が出来る事は弁護士なら出来てしまいます。
逆に、弁護士でない者が法律事務を扱うことは「非弁行為」として原則禁止されています。下記の条文にあるとおり、違反する行為は「非弁行為」「非弁活動」などと呼ばれており、違反すると2年以下の懲役又は300万円以下の罰金に処されます。
■非弁護士の法律事務の取扱い等の禁止 弁護士法第72条
弁護士又は弁護士法人でない者は、報酬を得る目的で訴訟事件、非訟事件及び審査請求、再調査の請求、再審査請求等行政庁に対する不服申立事件その他一般の法律事件に関して鑑定、代理、仲裁若しくは和解その他の法律事務を取り扱い、又はこれらの周旋をすることを業とすることができない。ただし、この法律又は他の法律に別段の定めがある場合は、この限りでない。
弁護士又は弁護士法人でない者は、報酬を得る目的で訴訟事件、非訟事件及び審査請求、再調査の請求、再審査請求等行政庁に対する不服申立事件その他一般の法律事件に関して鑑定、代理、仲裁若しくは和解その他の法律事務を取り扱い、又はこれらの周旋をすることを業とすることができない。ただし、この法律又は他の法律に別段の定めがある場合は、この限りでない。
行政書士と司法書士と弁護士の仕事の範囲
もう少し具体的な例で、3つの資格が出来る仕事・出来ない仕事を深掘りしてみましょう。もはや皆さんとっても身近な離婚問題を例にとって整理しています。
■離婚問題 | |||
仕事の内容 | 行政書士 | 司法書士 | 弁護士 |
法律相談 | |||
離婚協議書の作成 | ※① | ※① | |
依頼者の代理で交渉する | |||
調停の代理 | |||
裁判の代理 | |||
慰謝料請求 | ※② | ||
■補足 | |||
※①:法律相談の結果を書面にすることは出来ず、あくまで依頼者の代筆のみ可能です。 ※②:140万円以下の請求に限り可能です。 |
法律相談とはこの場合「慰謝料がいくら取れるか?」「離婚できるのか?」と言った事前の相談事になります。実の所、弁護士以外が法律相談をすることは禁止されていますので、行政書士・司法書士は事前相談が不要な場合に限り、決まった事柄を書面として起こす事だけが可能なのです。
更に、弁護士は交渉や調停や裁判と言った仕事内容に「○」が付いているように、離婚が揉めた場合に対応できる専門家と言うことが出来ます。
続いて相続問題について見てみましょう。
■相続問題 | |||
仕事の内容 | 行政書士 | 司法書士 | 弁護士 |
相続人等の調査 | |||
遺産分割協議書の書類作成 | ※① | ※① | |
依頼者の代理で交渉する | |||
調停の代理 | |||
裁判の代理 | |||
財産等の差押え手続の代理 | |||
相続登記 | |||
■補足 | |||
※①:書類作成することは可能ですが、法律相談は出来ません。 |
お示しした例を見てしまうと「あれ?弁護士だけで良いんじゃないの?最強に見えるけど」と言った意見が出てくるかもしれません。しかし、行政書士は許認可の専門家、司法書士は登記の専門家、弁護士は相談・交渉・調停・裁判の専門家と得意なジャンルが別れています。
法律の事なら何でもこなせる弁護士に依頼しても、実際は得意分野で行政書士・司法書士・税理士・社労士などの法律士業系資格が適材適所で仕事に当たりますので、一概になんでも出来る弁護士が最も凄いと言う事にはなりませんし、ビジネス上の棲み分けも資格毎に異なっている訳です。
法律事務所と法務事務所の違いについて
弁護士資格を語る上で事務所につける名前の話題は外せません。と言っても「律」と「務」の一文字しか違いが無いので、注意して見なければ日常生活では気が付かないかもしれません。
弁護士が運営する事務所は「○○法律事務所」または「法律事務所○○」と名前を付けることが弁護士法20条で決まっています。逆に弁護士資格が無いのに法律事務所を名乗ることは、弁護士法74条で禁止されています(違反したものは100万円以下の罰金)。
では、行政書士や司法書士がどのような事務所名を付けているかというと「行政書士○○事務所」や「司法書士○○事務所」と言った形式で、○○には人の名称が入る事が多いです。
中には法務事務所と名前を付けている所もありますが、「法務」は「法律」と類似しており、弁護士事務所と誤認されやすいと考えられることから、名称中に「司法書士」の文言を含めることにより認める旨、日本司法書士会連合会で規定されています。
弁護士の特徴
- 法律事務に関する無制限の国家資格である
- 法律相談は弁護士のみ可能
- 相談・交渉・調停・裁判に強い
3つの資格を試験制度や合格率で比較してみよう
本記事は3つの資格の仕事や職域の違いにフォーカスしているので、本情報はちょっと論点がずれてしまいますが、比較してみたい方もいらっしゃるかと思いますので掲載しておきます。
尚、司法試験の合格率20%程度という数字だけ見て「行政書士や司法書士より簡単!」と単純に論じることは出来ません。司法試験は、法科大学院修了者もしくは予備試験合格者の前提の上に成り立っています。
法科大学院は東大・京大・早稲田・慶應義塾・学習院など名門揃いであり、修了には費用と時間がかかります。また、司法試験の受験資格が得られる予備試験は合格率4%未満という難関です。
■行政書士試験 | |
試験の種類 | 国家試験 |
開催頻度 | 年1回(11月) |
受験条件 | 制限無し |
合格率 | 10%前後 |
出題形式 | 択一問題・記述式問題 |
出題科目 | 憲法・行政法・民法・商法 |
■司法書士試験 | |
試験の種類 | 国家試験 |
開催頻度 | 年1回(筆記:7月/口述:10月) |
受験条件 | 制限無し |
合格率 | 3%前後 |
出題形式 | 筆記(択一問題・記述式問題)/口述試験 |
出題科目 | 憲法・民法・刑法・商法・不動産登記法・商業登記法・供託法・司法書士法・民事訴訟法・民事執行法・民事保全法 |
■司法試験 | |
試験の種類 | 国家試験 |
開催頻度 | 年1回(短答式・論文式試験:5月) |
受験条件 | 法科大学院修了者もしくは予備試験合格者 |
合格率 | 20%前後 |
出題形式 | 4日間に渡って全科目の短答・論文式試験が行われます |
出題科目 | 憲法・民法・刑法・行政法・商法・会社法・民事訴訟法・刑事訴訟法 |
関連性の深い士業の人口を比較してみよう
互いに関連性の深い士業系資格の人口を掲載しています。法律を扱う士業としては行政書士・司法書士・弁護士に加え、税理士・公認会計士が挙げられますので合わせて記載しています。
また、内数として女性の人数及び割合を記載していますが、女性の占める割合も結構多くなっていますので、性別を問わず活躍出来る資格郡と言えるかと思います。行政書士については、約6人に1人が女性となっています。
■隣接士業の人口の推移(単位:人) | 2015年 | 2016年 | 2017年 |
行政書士数 | 44,740 | 45,441 | 46,205 |
(内女性数) | (5,711) | (5,910) | (6,172) |
(内女性の割合) | (12.8%) | (13.0%) | (13.4%) |
司法書士数 | 21,658 | 22,013 | 22,283 |
(内女性数) | (3,506) | (3,639) | (3,747) |
(内女性の割合) | (16.2%) | (16.5%) | (16.8%) |
弁護士数 | 36,415 | 37,680 | 38,980 |
(内女性数) | (6,618) | (6,896) | (7,179) |
(内女性の割合) | (18.2%) | (18.3%) | (18.4%) |
税理士数 | 75,146 | 75,643 | 76,493 |
(内女性数) | (10,593) | (10,859) | (11,124) |
(内女性の割合) | (14.1%) | (14.4%) | (14.5%) |
公認会計士数 | 27,316 | 28,289 | 29,369 |
(内女性数) | (3,598) | (3,818) | (4,034) |
(内女性の割合) | (13.2%) | (13.5%) | (13.7%) |
■注記 | |||
|
行政書士・司法書士・弁護士の職域(仕事)の違いまとめ
行政書士・司法書士・弁護士が出来る仕事の範囲は重なる部分はありますが、許認可は行政書士へ、登記関係は司法書士へ、法律相談は弁護士へとそれぞれ得意とする部分は明確に異なっています。
法律系資格を持って独立し、十分な収益を上げるには資格の持つ強みを把握して、しっかりと強みを活かすビジネスモデルを構築する必要があるでしょう。
法律は我々の日常に深く根ざしていますが、書類作成・手続き・法律相談と言ったシーンに直面した時、知識の無い一般の方では対応が困難な場合が多いです。そんな時、法律系資格保持者の腕の見せどころであり、ビジネスチャンスとなるわけです。
今回は、初学者の方が混同しやすい3つの資格である行政書士・司法書士・弁護士の仕事の違いにフォーカスして記載しましたが、行政書士の魅力を深く掘り下げた記事もありますので、あわせてご一読下さい。
本記事が皆様のお役に立てば幸いです。